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ツーリングの10時間の動画から、残したい場面を切り出す。Vroma 1.3とVroma Cut

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ツーリング中、動画を撮りっぱなしにしていると、1日で10時間の記録になったりします。 ロングツーリングでは、それが毎日増えてSDカードの容量を圧迫します。 メモリ関係の値上がりもあって、SDカードを何枚も買い足すわけにもいきません。

その日に撮った動画から大事なところだけ切り出して、不要なところは整理しておきたい。 ところが、普通にカット編集をしていると、10時間分の素材を確認して切るのに10時間以上かかることもあります。 そこから書き出しにも時間がかかります。

この作業を短くするために使いたいのが、Vromaのマークです。 そして、マークを使って動画を切り出すためのVroma Cutも作り、GitHubに公開しました。

走った道と、そこで撮ったものを見返すために

Vromaは、iPhoneで移動を記録し、GPXという位置情報のファイルに書き出すアプリです。 作り始めたころには、ツーリングで走った道を地図の動画にしたいという気持ちがありました。 GPSを内蔵していないカメラで撮った写真にも、位置情報を付けたかった。

そこで、iPhoneで記録したGPXをMacで確認したり、編集したり、地図の動画にしたりするために、Vroma Studio TrackやVroma Studioも作りました。 写真の整理には、別に作っているChrovaで同じGPXを使います。 その日どこを走って、どこで何を撮ったのかを、あとからたどれるようにしたかったのです。

このあたりは、最初にVromaとChrovaをリリースしたときの記事にも書きました。

動画でも、残した記録から見たい場面を探せるようにしたいと思っています。 ただ、長旅の動画には、帰ってから見返す前に、次の日も撮れるだけの空き容量を確保する必要があります。 毎日の切り出しに撮影した時間以上かかるのでは、旅の途中で整理しきれません。

あとで見返したいところにマークを付ける

Vromaには、記録中にマークを残す機能があります。 位置の記録に加えて、その瞬間の時刻を残しておけば、あとで動画のどのあたりを見ればよいかの手掛かりになります。

Vroma 1.3では、iPhoneの記録画面からマークを直接付けられるようにし、CarPlayからの操作にも対応しています。 CarPlayでは、記録を始める前は「開始」、記録中は「マーク」を操作する画面になります。 一時停止や記録の完了などは別の操作画面にまとめています。

東北をひと回りするツーリング中に出た課題も宿で開発を進めて今日リリースしました。

Insta360 X5との連携もあり、iPhoneやCarPlayから録画を操作したり、バッテリー残量やストレージの空き容量を確認したりできます。 実機で確認しているのはX5です。 カメラとの連携を使わずに、Vromaで移動やマークだけを記録することもできます。

マークを残せば、見返したい時刻は分かります。 次に必要なのは、その時刻の前後を動画から切り出す作業でした。

マークから動画を切り出すVroma Cut

そのために作ったmacOSアプリが、Vroma Cutです。 ソースコードをGitHubに公開しました

撮影した動画とVromaのGPX、マーク情報を読み込むと、マークを手掛かりに切り出し候補を表示します。 そこから動画を見て、残したい範囲の開始点と終了点を調整して書き出します。 10時間の動画を先頭から探していく代わりに、自分で付けたマークの周辺から確認できます。

Vroma Cutでツーリング動画とマークを読み込み、タイムライン上の切り出し範囲を調整している画面

切り出す際には、動画を再エンコードしません。 圧縮済みの映像と音声をコピーするので、再圧縮による画質や音質の劣化がありません。 ただし、再生できる境界に合わせて切り出すため、実際に保存する範囲は指定した範囲より広がる場合があります。

カメラとVromaの時計がずれている場合には、そのずれを補正できます。 また、対応する分割録画なら、ファイルの境界をまたいだ範囲も1本のMP4に切り出せます。

Vromaのマークがなくても、動画を読み込み、残したい位置にあとからマークを追加して切り出せます。 元の動画は変更しません。

Vromaのマークは、長い動画から残したい場面を探す時間を減らすためのものです。 Vroma Cutでは、その場面を再エンコードせずに取り出し、書き出しにかかる負担も減らします。 何を残すかは自分で確認しますが、素材を最初から見て探す作業と、再圧縮の処理を省けます。

切り出しの対象は現在、HEVCの映像とAACの音声など、対応する構成の動画に限られます。 詳しい対応範囲は、Vroma CutのREADMEにまとめています。

必要な人は、自分のMacでビルドして使ってください

Vroma Cutは、App Storeでの公開も、ビルド済みアプリの配布もしていません。 配布にあたって考えることもあるので、今はソースコードの公開までにしています。 必要な人は、自分のMacでビルドして使ってください。

Apple SiliconのMacとmacOS 15以降、Swift 6を含むXcodeが必要です。 ビルド手順はREADMEに書いてあります。 途中で詰まっても、今ならREADMEとエラーをAIに見せて相談すれば、動かすところまでたどり着けるのではないかと思います。 自分でビルドすると聞くと身構えるかもしれませんが、以前より試しやすくなっているはずです。

毎日、大事なところだけ残しておきたい

切り出した動画を保存しただけでは、SDカードの空き容量は増えません。 残したい場面が保存できたことを確認してから、元の長い動画を自分で整理する必要があります。 Vroma Cutで元動画を自動削除することはありません。

走っているときにVromaでマークを残し、その日の動画から必要な範囲をVroma Cutで切り出す。 残す動画を確保したらSDカードを整理して、次の日の撮影に備える。 ロングツーリングで毎日続けたいのは、この作業です。

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