時間制限のある発表を時間通りに終わらせるために

2009/10/25 01:59

※ 商品のリンクをクリックして何かを購入すると私に少額の報酬が入ることがあります【広告表示】

訳合って楽天テクノロジーカンファレンス2009のLT大会をustで見ていたんだけど、意外と時間通りに終わらない人が多かったことを不思議に思ったのです。

「バルス!」みたいなのは、デモとハプニングが肝なのであれでいいと思うんですが、わざわざ準備して発表しにいって、銅鑼が鳴ったのにぶつぶつしゃべり続けてる人って言うイメージを持たれるのももったいないですよね。

で、もしかしたらみんなキーノートの発表者ディスプレイをきちんと使ってないんじゃないか?、という疑いを持ったので、5分の持ち時間でも40分の持ち時間でもぴったり終えることができるw私めがやっている基本的なことを書いておこうと思うのです。

「おめー、しゃべんのがはえーからだよ!」って突っ込みはあると思いますが、私がしゃべる場所にいるのは大抵すごい人たちなので退屈しないように早口なのです。つかこうへいや夢の遊民社の影響ではございません。

「おめー、すげーおーばーしたことあんじゃねーかよ!」って突っ込みもあると思いますが、大いに反省して今のスタイルをとるようになったのです。

「おめー、誰でも知ってんだよ!」って突っ込みもあると思いますが、意外とそうでもないようです。

「おめー、…」…、いじめないでください。

本題

まず、前提としてあなたがひ○さんであったりTAK○SAK○さんであったり西○さんであったり…さんであった場合には以下はあてはまりません。方法論を今のところ持っておらず、うまく時間を使えない人向けです。

1. keynoteを使う

keynoteは適当に書くだけでかっこうよく見えます。緊張感が少し和らぐことでしょう。

keynote以外知りません。というか、この文章はキーノートの設定の話です。

2. スライドのノートを使う

スライド ノート
  • しゃべる内容は一言一句もらさずスライドのノートに書きます

普通の人にアドリブは無理ですし、最悪の場合いいたいことが何も伝わらなくなってしまいます。アドリブは本番を想像しながら事前にパターンを考えて書いておきましょう。アドリブは本番に考えるものではありませんし、会場の雰囲気でしゃべる内容を変えられるような人はこの文章を読む必要はありません。

読み上げているのがばれると恥ずかしいですか?

発表を聞いている人はあなたが実際にどこを見ているかなんて見ていません。顔だけが会場を向いていれば良いのです。

ちなみに、特殊なメソッドを使った発表以外では、スライドに書いてある文字をそのまま読むのはやめた方がいいと思います。見えてマスカラ!スライドノートを読んでください :)

  • アニメーションのタイミングもノートに書きます

ノートに書いた文書を一生懸命読んでいると、仕込んでおいたアニメーションを実行するのを忘れることがあります。わたしはエクスクラメーションマークを目印に使うようにしています。

  • 予定残り時間もノートに書きます

なんども練習をしながら時間の調整を行っていきます。全体の時間にもよりますが、後半のスライドはこまめに時間をいれます。

本番ではどのくらいずれが発生しているかを常に意識して、話すスピードや端折る文章、間(ま)を調整します。

3. キーノートは発表者用のディスプレイと、聴講者用のディスプレイがあることを理解する

スライドショー環境設定

キーノートを起動して、「keynote→環境設定→スライドショー」を選択します。環境設定ダイアログの下の方に 「主ディスプレイに…」「副ディスプレイ…」という記述があります。あなたのmacbook(pro)のディスプレイが「主ディスプレイ」、会場のスクリーンが「副ディスプレイ」のはずです。

慣れた主催者は事前に接続試験を行いますので、「主ディスプレイ」と「副ディスプレイ」のどちらにプレゼンテーションを表示すればよいかきちんと確認を行います。初めて人前で発表する人はここではまることがあります。くだらないことでテンパルのはやめましょう。

4. 発表者ディスプレイは本番を想定して表示するものや配置をいじっておく。

  • ノートとタイマーを必ず表示する

発表者ディスプレイ環境設定

「keynote→環境設定→発表者ディスプレイ」を選択し、現在のスライド、次のスライド、ノート、タイマー(残り時間)を表示するように設定します。残り時間には持ち時間を設定します。

  • ノートとタイマーを見やすいように配置する

発表者ディスプレイ カスタマイズ

発表者ディスプレイの「発表者ディスプレイをカスタマイズ」ボタンをクリックしてカスタマイズ画面を開きます。各オブジェクトの大きさや位置を見やすいように調整します。

特にノートはすべてスライドですべての文章が見えるように大きめに配置します。

5. ノートの文字の大きさを調整する

スライドノートのフォンとサイズ変更

通常のスライド編集画面で、ノートを全選択し、フォントパネルから文字のサイズを変更します。立ったまま文字を読めるように大きめにします。

文字を大きくしたら、発表者ディスプレイで全ての文字が見えているかを再度確認します。

6. タイマーの開始を操る

ダミーアニメーションを入れる

keynoteのタイマーは再生後何かのアクションを起こした時点で動作を始めます。大抵の発表は資料を最大表示して準備が整ってから開始となるため、表示した時点でタイマーが動作してしまうと困ったことになります。

最初のスライドを表示したまましゃべるために、最初のスライドにどうでもよいアニメーションを作成して開始の合図とともにアニメーションを発動させてタイマーを開始できるようにします。

アニメーションは、表示→インスペクタを表示とし、インスペクタの左から三つ目のアイコンをクリックして登録します。特に意味のあるアニメーションではないので、私は小さめのオブジェクトを素早くアニメーションさせるようにしています。

7. 練習する

聴衆はあなたの発表を聞くために時間コストを割いています。あなたも伝えたいことをきちんと伝えられるようにコストを引き受けるべきです。

きちんとサブディスプレイに接続し、本番でどのように見えているかを気にしながら練習しましょう。

8. 電源がない場合でもフルパワーで動作するようにしておく

LTではバッテリー駆動を強いられることが多くあります。

バッテリー駆動で動作させると、練習時と微妙に動作スピードが変わることがありますので、システム環境設定の省エネルギー設定で地球環境に悪いように設定します。

発表が終わったら地球環境に再度気を使いましょう :)

9. 自信を持って本番に望む

本番ではあなたは緊張し、鼓動が早くなるでしょうから、練習よりも少し時間が余ります。何か失敗をしてもあなたが思っているほどの時間は経過しませんから、落ち着いてプレゼンしましょう。

実は聴衆はあなたが失敗することを気にかけていません。


この手法は「デモを挟むとうまくいかない」ものです。途中でkeynoteの再生を中断するとタイマーが想定した時間とかわってしまうためです。

デモは事前に録画して埋め込むか、発表者ディスプレイに時計を表示して開始時間との差分の計算を続けるか、あなたの好きにしてください。

スライドノートに目一杯書き込むこの方法は、あなたの発表を運悪く見られず、後から配布用資料(PDF)を見る人にも非常に役立ちます。ノートを出力する設定でPDFを出せば、あなたの発表内容がわかるからです。

おーっと!壁の中にいる… もとい、アニメーションのタイミングや残り時間に関しては配布資料を作るときには消しておきましょうね。格好わるいんで。

それではハッピー発表ライフを!

Prev Entry

Next Entry