お金がかかるとプログラマでいられなくなる

2009/04/04 16:01

※ 商品のリンクをクリックして何かを購入すると私に少額の報酬が入ることがあります【広告表示】

プログラマ35歳定年説

まぁ、みんなわかってることだとは思うけど。@nakayoshix さんのつぶやきを見て…。

話は簡単で、35歳くらいになるとお金がかかるんだよね。

下記は、持ち家世帯の主に家計を支える者の年齢に関するグラフ(※1)。

35〜40歳のところで、一気に17.9%増加しています。持ち家になるきっかけとしては、結婚して子持ちになるって可能性が高いと推測されます。単に住宅ローン以上にお金がかかるようになるんですね。持ち家、家族持ちの固定費たるや驚くべきものですよ。持ち家じゃないのに家族持ちの場合は、貸し主の儲けも負担するんでさらに負担増ですね。

なぜお金がかかるとプログラマでいられなくなるか。

日本の企業は肩書きで給与が決まる んです。

以前、地方の製造業から「東京勤務で良いので(チームごと買うので)来てくれないか」という話が私の属するチームにありました。その際、肩書きをつけないと今の給与水準が保てない(※2)という問題がありました。肩書きを付けるには規定に従った昇級試験をパスしなければならなかったため、結局関連する企業に所属することとなったことがありました。

また、IT企業でも筆頭プログラマという肩書きを付けざるを得なかった知人もいます。 筆頭プログラマという肩書きで良いというのは、その企業が十分先進的な企業だったからで、通常のIT企業は別の肩書きを持たせます。

プログラマは実は出世魚 なのです。

同じ職業(仕事)であるにもかかわらず、年齢とともに肩書きが変わります。肩書きとともに収入も変わるという寸法ですね。

「プログラマ」→「システムエンジニア」→「アーキテクト」

ただし、これはベンチャーや優れたエンジニアを抱えている会社、というか商売がうまくいっている比較的小さな企業でしか通用しません。

なぜなら、IT企業の殆どは人身売買で成り立っているからです。つまり、元請けの人間は「システムエンジニア」→「マネージャ」となって管理を行います。元請けは2次請けや孫請けから「プログラマ」を買い付けて実際の製造を行わせます。2次請けや孫請けのプログラマの出世先は、自社の人間をまとめる役職くらいしかないわけです。あきらめて他業種へ出て行く人もいます。プログラマやシステムエンジニアとマネージャは系統がそもそも違うんですが…今回は放置。

よって、次のようにプログラマは35歳くらいで激減する

35歳くらいで家族持ちになることが多く、給与を上げるためにプログラマという肩書きが別の物にスイッチされる

スイッチできない会社の場合、プログラマを辞めて他に道を探さざるを得なくなる

完全に新卒と同じ仕事っぷりじゃ困りますが、私はプログラマ時代もアーキテクト時代もそんなに仕事対象は変わってません。脳は20歳から壊れ出すんだから35歳ってタイミングで時代についていかれなくなるとかないですよね。え?閾値越える?俺、今年で35歳になるんだから怖いこと言わないでー。

#徹夜ができなくなるってのは真実だが、徹夜しなきゃいけない時点で間違ってる。そもそも、全力で働くのは1日5時間が限界だと思う

※1 統計局 日本の統計2008 第18章 住宅・土地 の 18-11 家計を主に支える者の年齢,世帯の種類,住宅の所有の関係別普通世帯数 より

※2 終身雇用前提の製造業は寮を用意して額面を押さえる等の施策が行われています。都心3LDKの家賃が3万円だったり、退職後も変わらず寮に住めたりと、社員を家族的に手厚く扱う企業でした。ただ我々IT系の人間は一つの企業で勤め上げるという考えがないため、マッチングしませんでした。

Prev Entry

Next Entry